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歯医者で見つける「閉塞性睡眠時無呼吸」について

―2022年6月10日ー

いつも当院のブログをお読みいただきありがとうございます。


早速ですが「閉塞性睡眠時無呼吸」という言葉を聞いたことがありますか?ちょっと専門的な言葉で耳慣れないかもしれませんが、簡単に説明すると「睡眠中に息が十分できていないため酸欠になってしまう恐ろしい病気」のことです。呼吸が止まり酸欠になると、睡眠も浅くなり、体や脳の疲労が十分に回復しません。これが長い期間続くと、脳や体の健康に重大な問題を引き起こすことになります。


ちなみに、「閉塞性睡眠時無呼吸」はその名の通り睡眠中に起こる症状なので、本人が無自覚であることがほとんどです。また特に日本人は欧米人などと比べ、顎が小さく鼻が低いので、骨格的に気道の閉塞が起こりやすいのです。


なお、次のような自覚症状がある方は「閉塞性睡眠時無呼吸」の疑いがもたれます。

・周囲の人にいびきを指摘されたことがある。

・昼間に眠気が襲ってくることがある。

・疲れが取れず日常的に倦怠感がある。

・朝起きると頭痛がする。

・朝起きると顎がだるい

こんな恐ろしい「閉塞性睡眠時無呼吸」ですが、実は歯科医院に行って歯医者さんに診てもらうと、気付いてもらえることがあります。「歯医者さんは虫歯や歯周病を治療するところなのに、なぜ病気だとわかるのですか?」と疑問に思う方もいるかもしれませんが、「閉塞性睡眠時無呼吸」の患者さんのお口の中には、ある共通の特徴があるのです。


・歯ぎしりによる歯の咬耗(すり減り)がある

・食いしばりにより、頬や舌に痕がついている

・かぶせ物や詰め物に傷みが見受けられる

・治療中仰向けになった際にすぐいびきをかき始める

・不正咬合で口腔内が狭く気道が閉塞しやすい兆候がある


上記のような自覚症状があったら、ぜひ一度医療機関を受診し、相談されることをおすすめします。


【閉塞性睡眠時無呼吸で受診可能な科目】

内科、呼吸器内科、循環器科、耳鼻咽喉科、睡眠外来、歯科・口腔外科など

「閉塞性睡眠時無呼吸」治療の流れ

医療機関受診・問診

基本的には、睡眠時無呼吸症候群の検査ができる呼吸器内科、もしくはスリープクリニックにて、閉塞性睡眠時無呼吸の疑いが無いか検査をしたいとお伝えください。患者様の体調や状況を詳しく把握させていただくため、問診をおこないます。

各種検査

ご自宅でパルスオキシメーター等の機器を使っての「スクリーニング検査」や「検査施設外睡眠検査」、もしくは、病院に宿泊しての精密検査(PSG検査)をおこない、睡眠時のデータを取り、詳しく調べます。

医科による診断と治療方針の決定

医科の医療機関にて、取得したデータをもとに診断を下し、今後の治療方針を決定します。

治療開始

医療機関での診断結果や治療方針を受け、医科または歯科にて治療を開始します。

【医科での治療】
・機械で空気を送り込む「CPAP」治療など

【歯科での治療】
・マウスピース等口腔内装置による治療
・口腔外科にて顎などの手術

医科による効果判定検査

治療が進んだら、医科の医療機関において効果判定検査を実施し、症状が改善しているかチェックします。

なお、当院のような歯科医院では、マウスピースのような口腔内装置をつかった治療をおこないます。口腔内装置のメリットは、「CPAP治療(お口に空気を送り込んで呼吸を助ける治療)」と違い電源が不要で音も気になりません。当然持ち運びも簡単なので、少ない負担で治療を進めることができます。

また、「閉塞性睡眠時無呼吸」の根本的な原因が顎などの骨格にある場合、歯科口腔外科での手術が必要な場合もあります。

ちなみにこのような方は「閉塞性睡眠時無呼吸」になりやすいと言われています

・お顔と首がほっそりしている方

・太り気味で頬や首がふくよかな方

・骨格的に鼻が低い方

・生まれつき扁桃腺が大きい方

・鼻が悪い、口呼吸の癖がある方


自分でできる「閉塞性睡眠時無呼吸」の対処法はないのでしょうか?

・気道を確保するため、抱き枕などをつかい横向き睡眠を心がける

・適度な温度や湿度、明るさ、音など睡眠の環境を整える

・口呼吸の癖がある方は鼻呼吸ができるように癖づけする

・肥満は大きな原因の一つなので適性体重になるようダイエットする

 

もし、いびきや昼間の眠気・だるさ、寝起きの顎の疲れなどの自覚症状がありましたら、気軽に当院歯科医師までご相談ください。